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ベンタブラックという塗料をご存知でしょうか?
地球上でも最も黒いとされる塗料で、黒いってもんじゃないです。
まずは、公式ツイッターの動画を見てみましょう。
Great to have @GrahamSatchell and Darryl Fedeski from .@BBCBreakfast in to look at some #Vantablack VBx objects related to the @asif_can @Hyundai_Global Olympic Pavillion. pic.twitter.com/S5lkPtCWco
— Surrey NanoSystems (@SurreyNanoSys) February 12, 2018
見てると不思議な感覚になりますよね。
コラじゃないかと思えるほど。
なんとこの物質は光を99.965%吸収し、ほとんどの光を反射しないことから、「ブラックホールに最も似ているもの」といわれるそうです。
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ベンタブラックはどんなもの?
ベンタブラック(Vantablack)は、ナノチューブから構成される、可視光の最大99.965%を吸収する既知の最も黒い物質である。「成長」する垂直なチューブの森から成っている。ベンタブラックに光が当たると、それを跳ね返すのではなく捉えて、チューブ内を何度も屈折させ、最終的には熱になる。(wikipediaより)
おそらく、光の波長よりも細かい格子(ナノチューブ)にすることで、回折光を発生させなくし、無反射状態を作りだしているのではないかなぁと思います。モスアイ(蛾の目)技術の応用ですかね。
そしてこの技術は、望遠鏡や赤外線カメラ、太陽電池の性能向上に期待されているとのこと。
表面の凸凹も消える
この写真はアルミホイルにベンタブラックを塗ったものですが、光が反射しないため、凸凹さえも認識できません。
このように、ベンタブラックはその黒さゆえに表面の特徴を見分けることが非常に困難で、3次元の物体が2次元の物体に見えてしまうのです。
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こんな珍事件も
3次元が2次元に見えてしまうがゆえに、2018年にはこんな事故も起こっています。
ポルトガルのセラルヴェス美術館にベンタブラックを使った作品が展示されたのですが、その作品というのが深さ2.4mの穴の内側をベンタブラックで塗りつぶしたもの。
そして案の定、床と穴の区別がつかなくなり、お客さんがその穴に落ちてしまったそうです。(注意喚起はしてあったそうです)
もはや作品というか、落とし穴ですね。
購入は可能?
残念なことに、ベンタブラックは購入者が限られており、一般人は購入できません。
しかし、ベンタブラック対抗して作られた95%の光を吸収する「BLACK 2.0」と呼ばれるものが発売されており、amazonなどでも購入可能ですが、「思ったよりも黒くない」と不評のようです。
そこで改良版の「BLACK 3.0」が開発され、ベンタブラックにはあと一歩及ばないものの、98~99%の光を吸収可能とのこと。
現在はクラウドファンディング(Kickstarter)支援者への販売が始まったところですが、もう少ししたら一般販売も始まるかもしれません。

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さいごに
今回はほとんどの光を吸収する、ベンタブラックの紹介でした。
購入できないのが残念ですが、「BLACK 3.0」が購入できるようになったら、買って遊んでみたいですね。
手に付着した場合、きれいに落ちるのかがちょっと心配ですけどね。
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