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宇宙飛行士や航空機のパイロットは上空で、不思議な青い光を「見た」経験があるそうです。
この「見た」は目で見たわけではなく、脳で直接「見た(感じた)」のだそうです。そのため、「神を見た」「神を感じた」という人もいるほど。
この現象は、ニュートリノが脳を通り抜けるときに、神経細胞と反応して光を発しているのでないかといわれています。
ニュートリノとは、この世の最小単位である素粒子のひとつで、その大きさは10のマイナス18乗メートルです。
大きさがピンとこないかもしれませんが、素粒子を1cmのビー玉とすると原子の大きさは月よりも大きく、原子を1cmとビー玉とすると人間は太陽よりも大きくなります。
このニュートリノは宇宙から大量に降り注いでいますが、他の物質とほとんど反応しないため検出が大変難しい粒子です。
岐阜県の神岡町にある「カミオンデ」という巨大な検出装置で1987年に世界で初めて検出され、それによって小柴昌俊氏がノーベル賞を受賞しています。
そのカミオカンデによるニュートリノの検出方法は、巨大な水のタンクを用いて、ごく稀にニュートリノと水が反応したした際に発する光を検出するというものです。この光をチェレンコフ光といいます。
これと同じ現象が神経細胞でも起きており、ごく稀にニュートリノと反応し、発生した電気信号を「光」を勘違いしているのです。そして、宇宙線を多く浴びる宇宙飛行士やパイロットで「光を見る」ことが多いのでしょう。
この一見神秘的な現象ですが、2015年に米航空宇宙局(NASA)が「宇宙空間の放射線が宇宙船飛行士の脳に障害を与え、混乱や物忘れ、予想外の事態への反応を鈍くする可能性がある」と発表しました。
そのため、僕らが宇宙旅行に行けるようになる時には、対策されて体験することはできないかもしれません。
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